iru1

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たとえばそれは火のような

きれいな水を浴びたくて
自分の中の汚いものを、自分の皮膚から1ミリを分厚くおおう汚いものを、流してしまうような
きれいな水を浴びたくて。


足りないものしかないのはわかっている。
満ち足りたものであふれているのはわかっている。
どれを取りどれを捨てるかなんて、選べるわけがない。
だから不器用に、そのまま立ち向かえず、逃げ続け、かろうじて手に入るものを拾い集め、それらを眺め、悲しみをあじわって。
弱音をえさにして僕らは生きている。
おなかいっぱいにはいつだってなれない。
あなたの辛さを食べて生きている。
生きていられない。
このままでは、生きていられない。
わかっている。