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kako ->

誰に伝えるわけでもない言葉を

書き留めていたはずだった。あの頃の私は確かにそうだったと思う
誰かの理解を愛を感情を求めることはとてもとてもおかしなことなのだろう
ただ頭の中から流れ出す言葉を意味もわからず両手において
タイピングという行為に任せて構成も中身も伴わないままでただただ続けていく


そういった言葉を大切に感情を大切に
私の中の本当の部分を確かに残った少しだけを
失わないようにあたためて誰にも触れられないように
そのようにしていることで私はあなた方となにかをわかりあえただろうか


思うことは間違いではない語ること話すこと疑うこと問いかけることなにもかもなにひとつ間違っていることなどないのだろう
絶対的な価値観は存在しない上に人の数は星の数ほどあってしまう
私とあなた方の間の差異なんてあってないようなものなのに、それらはきっと決定的なものになっていく
ひとつそれを確認するたびに私もあなたも傷ついて、戸惑って、嫌って、憎んで、怖がって
それらの積み重ねの上に成り立つものはなんですか
最後には無かった方がよかったと思うようなものですか